高齢者の一人暮らしは危険がいっぱい!自宅で安全に過ごすための最善の方法教えます!

高齢者の一人暮らしは危険がいっぱい!自宅で安全に過ごすための最善の方法教えます!

独居の高齢者の本音とは

訪問マッサージを行っていると高齢者の一人暮らしのお宅に伺うことが時々あります。

全ての一人暮らしの高齢者が自発的に一人で生活している訳ではなく「子供が所帯を構え他県に移り住んでしまった。」「奥さんが癌を患い先立たれた。」など、その家の事情が深く関係して一人暮らしの状況になっている場合が多いです。

ただ、実際に一人暮らしを体験すると誰にも指図されない快適さと自由さがあり、施設に入らず独居生活を選んで一人の生活を満喫したい高齢者も多いように思います。

正直なところ、施設に入所して監視されながら生活するのは窮屈さを感じますので、「自宅での生活を継続して最後の時を思い出の地で迎えたい。」というのが大多数の高齢者の本音でしょう。

今回は一人暮らしの高齢者がどうしたらご自宅で安心・安全に過ごせるのか、その最善の方法を教え問題を解決していきます!

患者A

自宅で安全に過ごすにはどうしたらよいの?

まさし院長

今回はそんな高齢者の疑問に答えて、ご自宅で安心・安全に過ごす為の最善の方法を解説していきます!

高齢者の持病はそう簡単に治らない

「自分の持ち家で何をしていても個人の自由なのではないか。」「自分の好きなように暮らして何が悪いの?」と思いますよね。

しかし、私が受け持つ往診での施術対象の患者さんは必ず心身に何か問題を抱え、日常生活に不満と不安を抱きながら過ごしてみえます。

下肢の筋力低下、筋まひ、関節拘縮、痛みやしびれ等々、足腰に不具合を抱えたから介護や医療の専門家がご自宅を訪れて必要なサービスを行っているのですが、ご自宅での一人暮らしは自己中心的になりやすく少し調子が良くなると「自分の病気は治ったみたいだ!」「外部の人間の手助けなんてもう必要ない!」と自己判断で介護や医療のサービスを途中で打ち切ろうとします。

その気持ちは痛いほど分かるのですが、何となく調子が上向いたからといって一度抱えた持病が根本的に治る訳ではありませんし、必要なケアを受けず人との接点を絶つと思わぬ災難に見舞われることがあるのです。

患者C

リハビリや鍼灸をまめに受けていたら腰痛が治り外出できるようになりました!

かえで

痛みを感じなくなっても無理は禁物ですし、お身体のメンテナンスを怠ってはいけません

なぜ高齢者の一人暮らしは危険なのか

高齢者の一人暮らしでは、ご自宅に住んでいるだけで独居老人は自分の限界に挑戦することになります。

「いやいや、私は自分の限界になんて挑戦していないよ!」と言われそうですが、年齢を重ねると体力や筋力が低下して身体は重くなり若い頃のように動けなくなります。

適切な判断能力が鈍りはじめるのには個人差がありますが、男性なら80歳代後半くらい、女性なら90歳以上の高齢者の一人暮らしは特に注意が必要というか、一人で生活するには年齢的に無理があると私は考えています。

何かに真剣になり夢中になると他の約束がスポっと抜け落ちて忘れてしまうという経験ありませんか?
自分は出来ると信じて疑わず、なんでも自分でこなそうとするその姿勢は一見すると前向きで素晴らしいのですが、実際には物凄く狭い視野の中で行動することになるので日常生活にいろんな不具合が出てきます。

最初は小さな物忘れのような歪(ひずみ)でも、「昔のように元気に動き回りたい。」「今より出来ることを増やしたい。」「自転車にもう一度乗れるようになりたい。」と目標を立てて躍起になればなる程に目先のことしか目に入らなくなり周囲の人を振り回す結果となります。

「自分に限って大きなケガなどするはずがない!」「治療をしたら歩けるようになったので私は大丈夫!」という安心感を持ち気が緩んだ時に、思いがけない事故や事件は起こるものなのです。

まさし院長

「自分は大丈夫!」という根拠のない過信が大きな事件や事故を生む原因になることがあるので要注意です!

ゆづき

「人の手助けなど不要だ!」と突っぱねるのではなく、高齢者独居での一人暮らしでは介護や医療の専門家に不安や不満を相談したり、信じて任せることも大事です!

危険因子は転倒だけじゃない

高齢者(65歳以上)の住宅内事故516件のうち、原因として最も多かったのは転落・転倒で年間157件も発生しております(独立行政法人国民生活センターの資料参照)。

住宅内での転倒・転落事故の例

・玄関の段差につまずいて転倒

・風呂場で滑って転倒

・部屋の敷物に足をとられて転倒

・夜中にトイレに行こうとして転倒

・階段を踏み外して転倒

・高所の荷物を取ろうとして転倒

私は機能訓練指導員ですので、患者さんに「転倒には気をつけて下さい。」「同じ症状の患者さんが10人いると仮定した場合、7人は大丈夫なのですが3人は転倒して大きなケガをされます。」という話をして転倒しない為の意識を植え付けていきます。

しかし、高齢者の1人暮らしは危険がいっぱい潜んでおり、転倒だけに気をつけていれば安全に快適に過ごせる訳ではありません。

独居高齢者の危険因子

・注意不足による火災のリスク

・詐欺師に騙されるリスク

・強盗団に狙われるリスク

・急病への対応が遅れるリスク

危険因子を4つリストアップしてみましたが、他人事ではなく高齢者の一人暮らしは想像もしていない事件や事故が起こるものなのです。

しかし、介護や医療を通じて人の出入りがある訪問先(患者宅)の場合はリスクを限りなく0%まで低減することができます。

ひろと

大きな火事になるとご自宅だけでなく思い出の品や写真なども全て燃えてしまうので、火元には十分注意したいですね!

かえで

最近はオレオレ詐欺などの詐欺集団だけでなく強盗団にも注意が必要です!

人の目がある重要性

ドクター、看護師、ヘルパー、理学療法士、鍼灸マッサージ師などの専門職が独居の高齢者のご自宅を訪問した場合、何かしらの異変を察知することがあります。

実際に私も転倒で大腿骨を骨折する直前の高齢者やご自宅を火災で失ってしまう直前の高齢者と話をする機会が過去にあったのですが、そういう高齢者は自分が災難に遭うなんて思ってもいないのです。

しかし、そういった大きな事件や事故は偶然起こっている訳ではなく、患者さんのよくない行動パターンからいつ起こってもおかしくない状況が出来上がっているのです。

全ての危険を未然に防ぐことは難しいですが、患者さん本人に人の手を借りる意識と人の意見を聞く余裕があれば多くのリスクは回避できるのではないでしょうか。

詐欺師や強盗団はたくさんの人が出入りしている家より、人との接点の希薄な高齢者を選んで的にするでしょうし、火災やご病気については危険因子を早めに察知して対応することも実際にあります。

介護や医療のプロは患者さんのご自宅に伺うと周辺の状況も自然とチェックするもので、お身体の状態だけではなく「おかしな点や不信な点」があれば事前に注意喚起することができるのです。

ゆづき

不満や不安はその道のプロに相談するのが素早い解決への近道です!

まさし院長

自分一人で抱え込むのはやめよう!

専門家の意見に耳を傾けよう

大きな事件や事故を引き起こす直前の独居の高齢者は「人の話をまったく聞かない。」という共通の特徴があります。

たいへんな事態が起こってから大慌てしている様子を今までにたくさん見てきました。

一番の問題点は当のご本人がとても頑固になり人の意見にまったく耳を貸さない状態になっていることであり、そうなる前に危険や異変を察知して私達がご本人に「あぶない状況にある。」と事前に忠告していたりすることも多いのです。

介護職や医療従事者は仕事柄多くの高齢者と接しているので経験的に何らかの問題点を発見することがあり、そのような場合は専門的な知識を元に適切なアドバイスをするのですが、認知症の始まりの時期や高齢になり出来ないことが増えてくると高齢者は専門職のアドバイスを無視して自分独自の考えに走ることが多々あります。

ゆづき

専門家のアドバイスは素直に聞いておいた方がよいでしょう

かえで

介護や医療の専門家は仕事上いろんな患者さんを診てきているから、経験からピンとくる事も多々あるよね。

自分の好きなことに集中しよう

下記は以前にSNSに投稿した文章なのですが、ご高齢になられて持病を抱えてみえる患者さんは生活の全てを自力で何とかしようとするのではなく、家事全般をヘルパーに任せるくらいの気持ちでいた方が生活の質は高くなります。

自身のTwitterより一部抜粋

管理をケアマネージャーに、家事全般はヘルパーに、身体のケアは理学療法士に任せるなど専門職にめんどうなことは全て押し付けるくらいの気持ちでいて丁度よいです。

人によってやりたい事は様々でしょうけど、今まで気を張って生活していたところの4割くらいを専門職にお願いすることで時間的にも気持ち的にも余裕が生まれます。

そうやって出来た余裕のある時間に自分のやりたいことをされるとよいのではないでしょうか。

全てを自分でしょい込んだ挙句に大事なところがスッポリ抜けて大失敗をしてしまうより有意義は時間が過ごせますよね。

患者C

ヘルパーさんが定期的に訪れて家事を手伝ってくれているのでホントに助かります!

まさし院長

任せられる雑事は全て専門職にやってもらうようにすると、生活に時間的な余裕が生まれます

まとめ

高齢者の一人暮らしは危険がいっぱいです。

私は鍼灸マッサージ師・機能訓練指導員という立場でたくさんの独居の高齢者と接してきたので高齢者の思いやどんな危険が潜んでいるのか一通り把握しているつもりです。

しかし、どの患者さんにとっても自宅での療養生活なんて初めての体験であり「自分は大丈夫」と高を括り大きな失敗をするまで人の話を聞こうともしない場合が非常に多いです。

この記事はそんな独居の高齢者やご家族に正しい情報が届くとよいなと思い書いております。

介護保険については一通り勉強してどんな仕組みなのか理解しているつもりなのですが、日本の介護保険はとても利用価値の高いよい制度です。

とは言っても保険の範囲内でのサービスですので必要最低限の内容であり、全ての人に満足感を与えるものではありません。

国は必要な人に向けていろんな制度(仕組み)を作って対象者にサービスを提供しているので、それを適切に使って快適に安全にご自宅での療養生活を過ごされてみてはどうでしょうか。

お問い合わせ先、愛知訪問マッサージ・リハビリ

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