高齢者はフレイルに注意!筋力低下は早めに防ごう

合併症を引き起こす可能性があるフレイル

加齢により心身が老い衰えた状態のことを「フレイル」と言いますが、皆さんはこの症状をご存知でしょうか?

度重なる緊急事態宣言と外出自粛によりフレイルが起こりやすい環境が出来上がっており、フレイルによる筋力低下は様々な合併症を引き起こす原因になります。

しかし、諦めてはいけません!

フレイルは、早めに介入して適切な対策を行えば、元の健常な状態に戻る可能性が大いにありそれを維持できます。

合併症を引き起こす可能性があるフレイル

諦めてはいけないというより、「もうダメだ。」と諦めてしまうから状況が悪化するのです。

高齢者のフレイルは、生活の質を落とすだけでなく、さまざまな合併症も引き起こす危険があるので要注意です。

「フレイル」という単語は最近よく耳にするようになってきましたよね。

甘くみていると深刻な状況に陥りますので早めの予防対策をしましょう!

高齢者のフレイルのスクリーニング

やり方は簡単で、次の5項目のうちいくつあてはまるか確認してみてください。[対象:65歳以上の地域在住高齢者5,104名(OSHPE)]

1.体重減少…「この2年間で体重が5%以上減りましたか」

2.疲労感…「自分は活力が満ちあふれていると感じますか」

3.身体活動の低下…「軽い運動・体操」&「定期的な運動・スポーツ」

4.握力低下…「男性:26kg未満、女性:17kg未満」

5.歩行速度の低下…「男性:1.0m/s未満、女性:1.0m/s未満」

上記 5項目のうち、3項目以上に該当 → フレイル、2項目に該当 →プレ・フレイル

ご自身がフレイルにあてはまるかどうか、まずはフレイルのスクリーニングを参考に確認してみましょう。

皆さんはいくつあてはまりましたか?

2個以上あてはまる人は早急に対策を練って行動した方がよいでしょう

往診をしているとフレイルに陥っている患者様をよく見かけますが、そこから元の状態に回復させるにはご本人の強い意志が必要になります。

人はどうしようもなくなってから「何でこうなったんだろう?」「どうすればよいのかな?」と聞いてくることが多いです。

まだ間に合う人もいれば、持病や年齢の関係上フレイルからの脱却が難しい場合もあります。

若者も高齢者も年齢関係なく健康管理のための運動はずっとしていく必要があり、若者は若さでカバーできても高齢者はそうはいきません。

動くことは「しんどい」かもしれませんが、今以上に状況が悪くなることを食い止めるためにも健康な身体を取り戻す努力を始めましょう。

「プレフレイル」のような早期の段階からの介入・支援を実施することも重要です !

フレイルとは何なのか?

フレイルとは何なのか?

「フレイル」とは、『フレイル診療ガイド2018年版』(日本老年医学会/国立長寿医療研究センター、2018)によると「加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態」を表す“frailty”の日本語訳として日本老年医学会が提唱した用語です。

フレイルは、「要介護状態に至る前段階として位置づけられるが、身体的脆弱性のみならず精神心理的脆弱性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味する。」と定義されています。

また、「フレイル」の前段階にあたる「プレフレイル」のような早期の段階からの介入・支援を実施することも重要です。

何もしなければ筋肉は衰える

フレイルの「多次元の領域」から原因を探ると解決策を探しやすいのではないでしょうか。

多次元の領域には、「身体的側面」「精神・心理面」「社会的側面」の3つがあります。

フレイルの「多次元の領域」
厚生労働省資料より抜粋

*ロコモ(Locomo):ロコモティブシンドロームの略称です。骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に支障を来している状態のことをいいます。

*サルコペニア(Sarcopenia):加齢に伴って筋肉量が減少する状態のことをいいます。サルコペニアは、ギリシャ語でサルコ(筋肉)とペニア(減少)の造語です。

原因が分かっているなら、それにたいしてアプローチしていけば問題解決の近道となります。

「身体的側面」は日常的な運動をいかにして効率よく取り入れていくかが重要となります。

これについては今までご自身で運動を行えなかったからフレイルの状態になっている訳ですから、運動指導ができる専門家の知識と手助けが必要でしょう。

若い時と違い高齢者になると身体的な理由から運動がしずらくなり、やろうと心に決めてもすぐに挫折してしまいます。

そう、フレイルの最も大きな原因の1つが筋肉の衰えなのです。

たんぱく質を含んだ食事をとり、定期的な運動によって筋力が衰える現象(サルコペニア*)の進行を遅らせることが大切です。

「今日はやめておこう。」「明日やろう。」「しんどいからできない。」など一人で運動しようとしても怠け心に負けてしまいます。

運動を続けるってホントに大変なことで、一人で解決しようなんて無理難題だと言っても過言ではありません。

また、「身体的側面」を解決したいなら、「社会的側面」からアプローチしてみるのも有効な手段ではないでしょうか。

孤独や閉じこもりを解決できたなら、活動的な生活を送れる第一歩となります。

孤独は誰かと関わることでしか解決しないでしょうから、介護や医療などの分野を活用して社会と関わることが重要です。

高齢者は家に閉じこもりがちですが、家から出るという習慣をつけたらそれだけで状況は大きく変わるでしょう。

高齢者は頑固な方も多いので一筋縄にはいきませんが、外出することは「社会的側面」を解決するのに重要な役割を果たします。

一番解決が難しいのが「精神・心理面、ですが、孤独や閉じ込もりを解決すれば、精神・心理面の安定には一役買えるのではないでしょうか。

言うのは簡単ですが、実際に行うのは至難の技ですよね。

フレイルの多次元の領域は絡み合うように存在し、その状況の改善は当人だけでは無理な場合が多いので、責任を持って解決に取り組んでくれる介護や医療のスペシャリストと対策を練って解決にあたりましょう。

いろんな要素が絡み合ってフレイルの状態になっているのです。

まとめ

フレイルは新型コロナウイルス蔓延以降、より多くなっていると感じます。

国から「新型コロナに感染すると危険だから外出するな。」と言われている訳ですから、行動範囲は自然と狭まり足腰は弱ってしまいます。

社会と繋がりを持ちにくい時代ですが、介護や医療の力を借りて解決の糸口を探っていかねばなりませんし、なるべく早くフレイルの解決に乗り出さないと状況はどんどん悪化してしまいます。

フレイルの症状が出ている高齢者はその殆どが1人では解決できない状態でしょうから、周りがいかにしてサポートしていくかが大事です。

高齢者になると基礎体力や行動力は極端に落ちますし、思考能力も落ちていますので、活動的に動けと言われても思ったように行動できない場合が多いです。

できないのは身体的な理由ではなく、やり方を知らなかったりキッカケがないだけの場合もあります。

そして、定期的に運動する習慣と環境を整えてあげなければなりません。

何事も順序が大事で、出来ることからコツコツ積み重ねていけば状況改善に少しづつ近づけるはずです。

どのような運動や生活習慣がその人の合っているのかは一人一人違うのですが、なるべく楽しみながらフレイル予防とその改善をしていきたいですよね。

過去に何か趣味をお持ちだった人は昔やっていた趣味に助けられることもありますし、その人の人生観や過去の経歴などからも改善策を見つけていくとよいでしょう。

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