パーキンソン病の症状改善と鍼灸マッサージ

パーキンソン病の症状改善と鍼灸マッサージ

担当する機会の多い疾患

パーキンソン病は訪問医療マッサージを行っているとよく担当する機会のある疾患です。

日本でのパーキンソンの患者数は約15万人だそうです。

患者数が多いので、私達が関わると機会も必然的に多くなります。

パーキンソン病を発症すると、個人差はあるものの、徐々に身体が動かしにくくなり日常生活に支障が出ます。

しかし、動きずらいからと言って消極的になると、筋力や関節の機能低下と病気の進行を早めることになります。

予防するには毎日のリハビリや運動がとても大切な疾患です。

かえで

無理なく効率的に運動を行いたいですよね!

動きの特性を理解しよう

パーキンソン病は関節の運動やストレッチなどのリハビリを定期的にする事が症状緩和には必須です。

そして、身体状態を維持するためにはこまめに運動を行うことが重要です!

パーキンソン病の患者様はその辺りをしっかり理解している方が多く、運動にたいして前向きな方をよく見かけます。

症状が軽度な方ではご自身で目的意識をもって高度な運動に取り組まれている方もみえ、話を聞いているとその行動力に関心することがあります。

ゆっくりな動きは苦手でも、ある特定の素早い動きは得意で驚くほどのスピードで手足を動かせたりします。

そういう方はご自身の身体の特性をよく理解しており、運動にたいしては気高くプライドを持って取り組んでいる場合があります。

動けないと思って舐めてかかってはいけない疾患ですね。

しかし、パーキンソン病は日常での身体のコントロールが難しいのも現実です。

歩けてもバランス感覚のポイントがどこにあるのか全く分からない方もいますし、車の運転はできても運転自体に危険を感じる方もみえます。

車椅子生活の方の場合はできることが限られてきますし、転倒の危険は激減しますがどの段階の方も身体は疲れやすいです。

ご病気になり身体のバランスが崩れると、少しの動作でもすごく疲れるものなのです。

パーキンソン病の自他覚症状

〇全身痛、脱力、疲労感

〇静止時振戦

〇運動緩徐(動き始める際に困難が伴う)

〇ひきずり歩行、転倒の危険性

〇硬直、姿勢反射の低下

〇顔筋のこわばりと発声困難

〇睡眠の質の低下

〇抑うつ状態、精神状態の変質

鍼灸マッサージ治療について

パーキンソン病の方には鍼灸マッサージが効果的です。

施術をきっかけに動きが大きく改善することもよくあり、不安と抑うつ状態の緩和にも効果があります。

どの患者様も同じですが、徐々に身体が動かなくなっていく不安を抱えておられます。

ずっと病気のことを考えて生活していると精神的に不安定になりがちです。

心の支えは沢山あるに越したことはありません。

人との定期的な接触はその方の精神状態を安定させます。

患者様との会話のなかで問題の解決策や打開策を一緒に考えたり、楽しい時間を過ごすことで生活の質は大きく向上するでしょう。

まさし院長

患者様とのコミュニケーションを大事にしています!

鍼灸マッサージには硬くなっている筋肉をほぐすことで血流がよくなり、関節の動きを滑らかにするなどの効果が期待できます。

屈筋の硬直は、他の中枢神経系疾患に見られる痙性とは異なるものであり、マッサージにより少なくとも一時的に緩和が可能です。

施術前と施術後で動きが大幅に変わるパーキンソン病の患者様もみえます。

「一時的にしか緩和しないのか。」「そんな程度か。」と思われている方は大きな間違いで、一回で終わるのではなく定期的に施術することがパーキンソン病には大切なのです。

筋肉が硬直いたままずっと過ごすより、定期的に和らげることで身体の状況は整いやすくなりますし、生活の質は大きく改善すると思いますし、睡眠の質の向上にも重要な役割を果たします。

身体が緊張して力が抜けず、目が冴えてなかなか寝付けないなんて経験したことありませんか?

鍼灸マッサージの後って精神的にもリラックス状態になりやすいし、全身の血行がよくなっているからよく眠れたりするものなのですよね。

かえで

継続的な施術が大切です!

保険治療の適応疾患です

パーキンソン病は鍼灸マッサージの適応疾患であり、健康保険を使って治療を受けられます。

「福祉の受給者証」や「障害者医療証」をお持ちで通院が困難な方は訪問医療マッサージを無料で受けることができます。(医療でのマッサージは経済的な負担が軽減されます。)

マル福・マル障

パーキンソン病の方で訪問医療マッサージを受ける患者様は皆さんマル福・マル障をお持ちです。

もし現状でお持ちでないなら「福祉の受給者証」や「障害者医療証」を役所で発行して頂ければ0円で訪問医療マッサージの施術を受けることができます。

ムギ

自己負担金0円はありがたいニャ!

また、治療を受ける際はパーキンソン病患者にたいしてのマッサージ経験が豊富な治療院を選ぶことが大事だと思います。

保険治療が受けられるということは経済的なメリットがとても大きいです。

自費治療では定期的な鍼灸マッサージの継続は難しいので、医療保険を使った保険診療を受けるようにしましょう。

一回5000円とか6000円とか治療費が高額な施術所もあるようですが、その値段では沢山の回数通うことができませんよね。

「福祉の受給者証」や「障害者医療証」があれば自己負担金は0円なので、訪問医療マッサージを受けない手はないですよね。

まさし院長

患者様の経済的な負担を減らす一環として交通費も無料です!

ひろと

支払うお金は医療費の範囲内なんですね!

まさし院長

マル福・マル障をお持ちなら実質0円で施術を受けられます!

リハビリテーション

パーキンソン病のリハビリについてご説明致します。

-関節可動域の維持と拡大-

パーキンソン病患者では、筋強剛(筋肉が硬くなること)や寡動(動きがすくなること)により関節の動きが制限され、十分な機能が発揮できないことがあります。

特に体をねじる動作と股関節や膝関節を曲げることが制限され、歩幅が狭くなったりします。

動かせる範囲内で自力でできるだけ関節を動かすことが大事です。

体の柔軟性を保つため、立位または坐位にて体をゆっくり前後に曲げたり伸ばしたり、体をゆっくり左右にひねります。

かえで

できることからコツコツと積み重ねていきましょう。

リハビリを行う時の注意点

リハビリを行う際の注意点をご説明致します。

パーキンソン病のリハビリは自宅でできるものが多く、気軽に行えるのが特徴ですが、張りきりすぎて無理をするのは厳禁です。

リハビリの時間は、1日平均20~30分が適当です。

週に2~3回の頻度で、体調を見ながら行うようにしましょう。

歩行の練習する前には以下の事を注意することが大切です。

歩行練習時の注意点

〇スリッパは転倒しやすいので、バレーシューズなどの靴を履くこと。

〇ベッド周囲の障害物をとり除く。

〇通路が広くなるように、椅子、ごみ箱の配置を考え環境整備する。

〇気温が低いとケガをしやすくなりますし、暑いと脱水症状を起こしやすくなります。(室内の温度を適温に整え、こまめに水分補給をするようにしましょう。)

特別な運動だけでなく日常生活も立派なリハビリです。

掃除・洗濯・料理・散歩など、ゆっくりでもいいので、出来る事は自分でするように心がけると良いでしょう。

まさし院長

環境を整えてケガのリスクを事前に取り除いておきましょう!

まとめ

パーキンソン病の特性としてみなさんリハビリの意識がとても高いです。

しかし、身体をなんとか動かそうとすればするほど、肉体の疲労は溜まります。

「どうしたら解決するのだろう?」と考えれば考えるほどに精神的にも病んできます。

訪問医療マッサージに伺うとリハビリに熱心な患者様がぐったり疲れ切っているご様子や、精神的に参っているなと感じることが度々あります。

リハビリも適度にやらないと逆効果になることもありましす、誰かと話して精神的にリラックスすることも大切です。

特に医学的な内容で悩まれている場合は医療関係者と話をしないと話が通じませんよね。

私達治療家は患者様の信頼を得ることがよくあるのですが、医療的な知識があるからこそ話が合うのではと考えております。

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