五十肩(肩関節周囲炎)で痛む肩を治したい、そんな場合の対策Q&A

五十肩(肩関節周囲炎)で痛む肩を治したい、そんな場合の対策Q&A

五十肩は改善が望める疾患です

肩の痛みは長期間続くのに他人にその苦痛を理解してもらいにくく、地味に辛い症状です。

五十肩(肩関節周囲炎)は適切な治療を行うことで症状が改善して辛い痛みがなくなり、元のように肩を自由に動かせる可能性が高い疾患です(以下五十肩と呼称します)。

症状改善には情報が大事な疾患でもありますので、今回は、痛みの原因や最適な治療法について分かりやすくまとめて解説していこうと思います。

ゆづき

Q:適切に治療法を行えば治るの?

まさし院長

A:私も五十肩になり手順通りの治療を実践した一人なのですが、肩の嫌な痛みがなくなり、可動域が格段に広がりました!

五十肩とは何なのか知ろう

五十肩(肩関節周囲炎)は「肩の痛み」があり、「肩関節の動きが制限」され、ケガやきっかけが思い当たらないのに徐々に症状が出現するという厄介な疾患です。

「60代ですが、それでも五十肩って言うの?」という疑問もあるでしょうけど、五十肩という呼び名は医学用語でなく、中高年に好発する肩の痛みの通称・総称です。

「五十肩」のことを医療関係者の間では「肩関節周囲炎」と呼びます。

「五十肩」の定義は曖昧で混乱を招きやすいので、肩関節周囲炎と言うべきなのですが、世間一般には五十肩と言った方が話が通じやすいので、いまだに「五十肩」という呼び方で患者さんに話をすることが多いです。

呼び名のルーツを辿ると江戸時代から五十肩という呼ばれているらしく、世間に浸透しきっているのでしょうね。

患者F

Q:服を着替えたり、髪を結ったりする時に不自由さを感じるけど、動かさない方がよいのかしら?

まさし院長

A:五十肩になると肩を動かすと痛むでしょうけど、あまり動かさないでいると肩の動きが悪くなるので動かした方がよいでしょう。

五十肩はなぜ起こる?

五十肩のはっきりした原因は不明です。

原因は不明ですが、どのような時に炎症が起こり痛みを発症するのかの目星はついています。

老化もとうぜん影響しますが、普段の姿勢や重いものを持つなど肩を酷使をすることで、関節包と呼ばれる肩関節を覆う弾力性のある組織が硬くなってしまいます。

また、肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が骨に癒着するとさらに動きが悪くなります(拘縮または凍結肩)。

その結果として、肩周囲の筋肉がこわばり動きが悪くなって痛みが生じると考えられています。

ご自身でできるセルフチェック

以下の項目に該当する方は、五十肩の可能性があります。

  • 寝ている時、肩に痛みがある
  • 安静にしている時、肩に痛みがある
  • 肩をどの方向に動かしても痛い
  • 手を上げづらかったり、背中に回しにくい

五十肩の場合はご自身でその異変に気が付きやすいですので、おかしいなと感じたら早めに医療機関に受診しましょう。

五十肩だと思い込んでいたら違う疾患だったという事もありますので、自己判断で動くのはやめましょう。

患者A

Q:夜に寝返りや肢位によってはズキズキと痛み不眠気味なのですが、どうすればよいですか?

まさし院長

A:痛い肩を上にして若干屈曲位にすると疼痛は緩和します!

五十肩の診断方法

五十肩なのかどうかは、圧痛の部位や肩関節の動きの状態をみて診断します。

肩関節の可動域に制限がみられる状態で、関節包や滑液包(肩峰下滑液包をふくむ)がスムースに動かなくなります。

医療機関を受診すると必要に応じて石灰(沈着)性腱炎や腱板断裂、上腕二頭筋長頭筋損傷など他の病態の有無を鑑別する目的で、X線(レントゲン)撮影・ MRI検査・関節造影検査・超音波検査などが行われます。

急に肩に激痛が生じる石灰(沈着)性腱炎は別の疾患となりますので、医療機関での検査を経て、病態が分かったら治療を開始しましょう。

患者B

Q:病院に行かないとダメなの?

まさし院長

A:病院を受診して検査を行い原因を特定しておくと、的確に効果的に治療を行うことが可能になります。

五十肩の治療法

五十肩は放置していても自然に治ることもあるのですが、放置する危険性として、日常生活が不自由になるばかりでなく、癒着して肩関節が動かなくなることもあるので注意が必要です。

早めに対処しておけば治る確率の高い疾患ですので、「自然に治る」などという言葉を鵜吞みにして放っておくことのないようにしましょう。

痛みが強い急性期には、無理に動かさず三角巾、アームスリングなどで肩の安静を保ち、消炎鎮痛薬の内服や必要に応じて関節内へのステロイド注射を行います。

急性期を過ぎて痛みが軽快したら、温熱療法(ホットパック、入浴など)や運動療法(拘縮予防や筋肉の強化)などの適切なリハビリを行います。

しかし、その場合も肩の痛みが出ることは避けます。

これらの方法で改善しない場合は、手術(関節鏡など)を勧めることもあります。

患者C

Q:リハビリはすぐに開始した方がよいの?

まさし院長

A:痛みが強い急性期は無理に動かさず、痛みが軽快したら適切なリハビリを行うようにしましょう。

まとめ

五十肩は私達の周りでもよくみかける疾患です。

高い確率でまた以前のような痛みのない状態に戻ることが多いのですが、そのうち治るだろうと気楽に考え、長い期間放置してしまうのが一番怖いことだと思います。

そういう私も五十肩は経験済みで、医学的な知識があったので自分で急性期から急性期以降の治療法を組み立てて肩の痛みの克服と可動域改善に取り組み問題が解決しました。

しかし、自己判断はよくないので、一般の方がより安全に肩関節の痛みの改善を望むのであれば、早めに医療機関を受診して正しい診断をしてもらい、適切な治療を受けることが解決への一番の近道といえます。

肩は手を使う時に何かにつけて動かしますので、痛みがないに越したことはありませんし、適切な治療を怠ったが為に肩関節の拘縮または凍結肩が起こってしまっては大変です。

愛知県の名古屋市で訪問マッサージの往診治療をしていると、車いす生活や寝たきりの患者さんに五十肩の症状が出ているのをよくみかけますので、そのような場合は足腰のリハビリと並行して肩関節への鍼治療を行います。

実際に五十肩が原因で肩関節が完全に固まってしまった患者さんに出会ったことがあるのですが、関節が固まって拘縮を起こしてしまってからでは徒手で元に戻すことはできません。

早めに医療機関を受診して適切な対処をしなかったことが原因で身体にメスを入れる事態になるのはなるべく避けたいですので、そうなる前に病院へ行き、解決できる問題は早めに解決しておきましょう。

そういった場合、たいていの高齢者の方は関節が固まっても手術する訳でもなくそのままの状態で過ごすのですけど、日常生活はかなり不便になりますので、あの時にキチンとケアをしておけばよかったと後悔しないようにしたいですね。

お問い合わせ先、愛知訪問マッサージ・リハビリ

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