50代で発症、気づいてもらえない若年性認知症の悲劇

50代で発症、気づいてもらえない若年性認知症の悲劇

若い世代にも起こる認知症

認知症は高齢者の病気と思われがちですが、平均発症年齢は 51歳という比較的若い年齢で発症する認知症があります。

その病名は「若年性認知症」と言って、64歳以下で発症する、働き盛りを襲うとても恐ろしい認知症です。

この病気は進行が速く予後もよくありませんので、早期発見・早期治療がとても重要です。

今回は、そんな若年性認知症について解説していこうと思います。

ひろと

最近物忘れがひどくで困っています💦

まさし院長

それ、若年性認知症かもしれません!

若年性認知症の特徴

若年性認知症は、脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症の2つが全体の6割を占めます。

脳血管性認知症の割合が多いことは、若年性認知症の特徴といえます。

その他、事故などで脳に損傷を受けたために起こる頭部外傷後遺症、前頭側頭葉変性症(ピック病)、多量のアルコールを飲む事で脳が委縮するアルコール性認知症、レビー小体型認知症などがみられます。

厚生労働省の資料より抜粋

有病率に関する推計結果

(1) 18-64歳人口における人口10万人当たり若年性認知症者数は、47.6人(95%信頼区間45.5-49.7)であり、男性57.8人、女性36.7人と男性が多いです。

(2) 全国における若年性認知症者数は3.78万人(95%信頼区間3.61-3.94)と推計されます。

(3) 30歳以降では、5歳刻みの人口階層において、認知症全体の有病率は1階層上がるごとにほぼ倍増する傾向にあります。

(4) 基礎疾患としては、脳血管性認知症(39.8%)、アルツハイマー病(25.4%)、頭部外傷後遺症(7.7%)、前頭側頭葉変性症(3.7%)、アルコール性認知症(3.5%)、レビー小体型認知症(3.0%)の順です。

(5) 推定発症年齢の平均は51.3±9.8歳(男性51.1±9.8歳、女性51.6±9.6歳)です。

若年性認知症の患者さんは、その若さで自分が認知症になるなんて夢にも思わないことでしょう。

なので、ひどい物忘れなどの異変に気が付いても病院への受診は疎かになりがちで、うつ病や更年期障害にでもなったのかと思い込む人が多いそうです。

若年性認知症の受診発見が遅れる理由

若年性認知症では、初期症状が認知症特有のものではないので、診断しにくい異常であることには気がつくが、受診が遅れる。

このような理由で診断が遅れたり、他の病気として治療されたりして、認知症の診断・治療開始が遅れてしまう場合があります。

当たり前の感覚で、自分がもし若くして認知症になったとしても、その若さで自分が認知症だなんて夢にも思わないでしょう。

ひろと

近所の病院診察を受けたらうつ病じゃないかと言われました💦

ムギ

専門の病院を探して受診しないと、診断に誤りがあった場合に治療の開始が遅れるニャ!

認知症、どこを受診すればよい?

早期の病院への受診がすごく大事なのですが、病院へ受診したからといって必ず見つけてもらえる訳ではありません。

せっかく受診しても、医療機関で過労やストレス、不眠を訴ると、うつ病や更年期障害などの診断が下り、精神安定剤や導眠剤などが処方されることがあります。

患者さんが若い場合、ドクターも最初から認知症を疑ったりはしないのでしょう。

しかし、的外れな治療では解決などするはずもなく、そうこうしていると症状が悪化し、長い間本当の病気に気づかなかったという人が少なくないようです。

若さゆえの悲劇ですね。。。

こういった誤診は若年性認知症に限らず医療の現場ではよくあることで、その一因には患者さん側の情報不足と説明不足もあるように思います。

受診するべき科を間違えていたり、こんな事をドクターに伝えてもしょうがないと一番大事なことを伝えていなかったり、患者さん側に認知症の知識がなかったり。。。

患者さん側に病気の知識が乏しいのは仕方ないのですが、それゆえに思いがけない病気の場合、受診するべき科を最初から間違えてしまうことが多く、専門外の科では診察の段階で若年性認知症を疑うようなキーワードがいくつかないと医師側もそれを疑うことはないのでしょう。

医学的な知識の乏しい患者さんが、診察時に自分の身体に起こっている異変について正確に医師に伝えることは、簡単なようで思った以上に難しいのです。

身体の異変に気が付いたとしても「神経内科、精神科、心療内科、脳外科へ行こう!」なんて発想、そう簡単に出てこないですよね。

今、記事にまとめているような知識があれば「最近ひどい物忘れが多くなった。」などの身体的な変化が出た時には若年性認知症を疑って専門の科を受診するでしょうけど、そうでなければまず行こうなんて思わないでしょう。

この辺りが若年性認知症の発見と治療を遅らせる最大の原因なので

若年性認知症は、高齢者のそれより進行が速いので、早期発見・早期治療が大変重要です。

認知症の疑いを感じて受診する場合は、神経内科、精神科、心療内科、脳外科のいずれかを受診することが基本です。

医療機関に受診する以上、なるべく早期に的確に病気を見つけてもらいたいですよね。

ゆづき

若年性認知症が疑われる時は何処で診察を受ければよいですか?

かえで

神経内科、精神科、心療内科、脳外科のいずれかを受診してください!

認知症は遺伝するのか?

人は生まれ持った優れた部分もあれば、人より弱い部分も持ち合わせています。

もしあなたの家系に認知症の人が多い場合、体質的に人よりかかりやすいと自覚して用心しておいた方がよいでしょう。

割合としてはごく少数なのですが、家族性の若年性アルツハイマー病があり、遺伝的な要素は無視できません。

なぜ遺伝してしまうのか?

認知症がなぜ遺伝してしまうのか、とても気になりますよね!

そういう人は遺伝的に変異した遺伝子を持っており、宿命的に子孫に家族性の若年性アルツハイマー病が受け継がれてしまうのです。

そういう要素を遺伝的に持っているかもしれないと前もって分かっている場合は、目を反らさずその事実と向き合い、おかしな症状が現れたら早期に治療を開始する心構えが重要と言えるでしょう。

認知症と診断されるのが怖いからと医療機関への受診を避けていると、病気は思った以上の速さで進行してしまい、後から「早めに受診しておけばよかった。」と後悔す結果になります。

不安を感じる人は、人間ドッグの際に必ず脳ドックも受けて、脳の状態を毎回確認しておきましよう。

まるちゃん

認知症が遺伝するなんて怖いの~

まさし院長

遺伝的に変異をきたしている場合があるのです!

まとめ

若年性認知症の「若年性」という名称は 64歳以下で発症することからそう呼ばれています。

厚労省の調査によると、 2 0 0 9年時点で若年性認知症の患者数は約4万人で、女性より男性の方がやや患者数が多いようです。

超高齢化社会を迎え、高齢者の認知症はもはや珍しいものではないですが、若年性認知症の場合は働き盛りの若いうちから認知症が始まってしまう場合があり若さゆえに認知症になられた時のショックは計り知れないものがあるでしょう。

ご自身で異変に気が付いたのなら、なるべく早く専門の医療機関に受診して治療を開始することが重要です。

とはいえ、神経内科、精神科、心療内科、脳外科など今まで縁遠かった人がほとんどでしょう。

この記事を読んで、自分が若年性認知症かもしれないと感じた方は早期発見・早期治療のためにも早めに神経内科、精神科、心療内科、脳外科を受診するようにしましょう。

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