【サル痘】の予防と治療方法について

【サル痘】の予防と治療方法について

サル痘とは

新型コロナが5類に引き下げられたことでホッとされている方も多いことでしょう。

しかし、要注意な感染症は新型コロナだけではありません。

岸田首相の「インバウンドの再開は地域経済にとっても大きな意味があると考えます。」というの発言もあり、政府は大幅に水際対策を緩和しております。

外国人観光客の受け入れが再開され経済が活性化することは喜ばしいことなのですが、海外の観光客が日本に訪れることで「サル痘」の感染が拡大するのではという懸念が浮上し神経を尖らせている方もいるのではないかと思います。

サル痘は1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)で初めてヒトへの感染が確認された

中央アフリカから西アフリカにかけて流行している感染症で、日本国内では感染症法上の4類感染症に指定されています。

サル痘に注意が必要だと思うのは、欧州・米国等でサル痘流行国への海外渡航歴のない方のサル痘感染が2022年5月以降に報告されているからなのです。

そうであるなら、日本も注意をし過ぎなくらい警戒しておくべき感染症だと私は考えます。

厚生労働省は、令和4年5月20日にサーベイランス強化のため、自治体や医療機関に対して、各国の状況や、サル痘の症状、感染経路等に関する情報提供を行いつつ、サル痘の疑い例があった場合には必要な報告を行うよう依頼するとともに、検疫所においては、出入国者に対する情報提供や注意喚起を行っています。

ゆづき

サル痘の予防法や治療法について知りたいです!

まさし院長

国内で利用可能な薬事承認された治療薬はまだありませんが、天然痘ワクチンによって約85%発症予防効果があるとされています!

病原体

サル痘の病原体は「ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のサル痘ウイルス」です。

コンゴ盆地型(クレード1)と西アフリカ型(クレード2及び3)の2系統に分類されます。

コンゴ盆地型(クレード1)による感染例の死亡率は10%程度であるのに対し、西アフリカ型(クレード2及び3)による感染例の死亡例は1%程度と報告されています

まるちゃん

感染経路を知りたいの~

感染経路

ウィルス感染の大元を辿ると、アフリカに生息するリスなどの齧歯類をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物に人間が接触することによりヒトに感染するのです。

また、感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む。)、患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露(prolonged face-to-face contact)、患者が使用した寝具等との接触等により感染します。

皮疹の痂皮をエアロゾル化することで空気感染させた動物実験の報告があるものの、実際に空気感染を起こした事例は確認されていません。

感染経路まとめ

  • 感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む。)
  • 患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露
  • 患者が使用した寝具等との接触 etc.
かえで

空気感染はしないのね!

ひろと

日本で爆発的に広がる要素は少ないにしても注意が必要です!

世界での発生状況

2022年の欧米を中心とした流行では、1万6千人以上の感染例が報告されており、常在国(アフリカ大陸)から5例の死亡例が報告されています。(7月22日時点)

WHOによると、現在報告されている患者の大部分は男性ですが、女性の感染も報告されています。

2022年7月22日時点の、サル痘の発生状況は以下のとおり。

厚生労働省の資料より抜粋

潜伏期

通常7~14日(最大5~21日)

まさし院長

症状が出ないうちに知らずに感染を広げてしまうのが一番怖いです。

ゆづき

感染拡大は未然に防ぎたいですね!

治療と診断

(1)臨床症状:

  • 発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの症状が0-5日程度持続し、発熱1-3日後に発疹が出現。
  • リンパ節腫脹は顎下、頸部、鼠径部に見られる。
  • 皮疹は顔面や四肢に多く出現し、徐々に隆起して水疱、膿疱、痂皮となる。
  • 多くの場合2-4週間持続し自然軽快するものの、小児例や、あるいは曝露の程度、患者の健康状態、合併症などにより重症化することがある。
  • 皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎などの合併症を起こすことがある。
  • サル痘では手掌や足底にも各皮疹が出現することなどが、水痘との鑑別に有用とされる。

 ※2022年5月以降の欧米を中心とした流行では、以下のような、従来の報告とは異なる臨床徴候が指摘されている

  • 発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られない場合があること
  • 病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔など)に集中しており、全身性の発疹が見られない場合があること
  • 異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があること

(2)診断:

  • 水疱や膿疱の内容液や蓋、あるいは組織を用いたPCR検査による遺伝子の検出。
  • その他、ウイルス分離・同定や、ウイルス粒子の証明、蛍光抗体法などの方法が知られている。

(3)治療:

  • 対症療法
  • 国内で利用可能な薬事承認された治療薬はない。
  • 欧州においては、特異的治療薬としてテコビリマットが承認されており、我が国においても同薬を用いた特定臨床研究が実施されている。
かえで

日本でも特異的治療薬のが早く承認されるとよいですね!

まさし院長

より有効な特効薬の研究開発が望まれます!

予防法

  • 天然痘ワクチンによって約85%発症予防効果があるとされている。
  • 流行地では感受性のある動物や感染者との接触を避けることが大切である。
患者C

約85%の発症予防効果があるならワクチンを接種しておきたいな。

ひろと

サル痘は低温や乾燥に強く、エーテル耐性もあるが、アルコール、ホルマリン、紫外線で容易に不活化されるとウィキペディアに書いてありました。

まとめ

感染すると、身体中に発疹が出て、完治しても跡が残るそうですので、ワクチンの予防接種をして事前に対策を立てたいところです。

空気感染しないらしいので、新型コロナのような警戒は必要ないのかもしれませんが、感染経路を理解していないと思わぬところで感染するかもしれません。

しかし、次から次へと、いろんなウィルスの脅威があるものですね。

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