病気と闘うと逆に身体を悪くする、無理せず自分のペースでリハビリに取り組もう

病気と闘うと逆に身体を悪くする、無理せず自分のペースでリハビリに取り組もう

闘争心は療養に不要です

みなさんは「病気と闘うと治らないどころか悪化する。」という事実を知ってみえますか?

これは訪問鍼灸マッサージや機能訓練指導員として活動していると経験と共に実感する事実でもあるのですが、治りたい一心で自分を追い込んでリハビリする方と、気楽にのんびりとリハビリをする方では、のんびり自分のペースで運動に取り組んだ方の方が回復がよいのです。

また、急に歩けなくて焦りから無茶なトレーニングを開始しようとする方にはまず転倒してケガをする危険性があることを伝え、気持ちの面から切り替えさせた方が結果として上手くいくことが多いです。

少しでも早く身体を元の状態に戻したいと気持ちが焦るのは分かるのですが、まずはメンタル面からケアしていかないと何事も上手くいきません。

病気と闘うことがよくない理由を科学的に解析していきましょう。

すぐにでも治したいのに、病気と闘ったらダメなの?

気楽にのんびりリハビリした方が結果として上手くいく場合が多いです。

興奮時の身体の変化を知ろう

「闘争心」という言葉は若いうちはよい意味で使われることが多いように思います。

春・夏の甲子園などをテレビでみていても、みんな闘争心むき出しで頂点を目指し、勝っても負けての清々しい姿を私達にみせてくれます。

「闘病でも同じなんじゃないの?」「病気なんてやつけてやるって気持ちがないと病気に勝てないじゃん!」「俺は短期間で絶対治してやる!」と思われるのも無理はないのですが、大病を患い長期の療養を必要とする疾患の場合その思いが裏目に出てしまうのです。

「闘う」という意識は、短期では副腎髄質から「アドレナリン」、長期では副腎皮質から「コルチゾール」などのストレスホルモンを人は分泌します。

「元気な若者」と「長期の療養を必要とする患者さん」の大きな違いは「闘う」期間にあるといえます。

アドレナリンは短時間では「ストレスに対応するホルモン」「ストレスからの防衛ホルモン」として効果的に働き、心拍や血圧と呼吸数を増大させ、骨格筋への血流は増加し、発汗などの反応を引き起こし、身体能力をアップさせて「闘う」状態をサポートします。

アドレナリンの作用を知ると、元気な若者がスポーツに打ち込むことで短期的にアドレナリンが出ることは身体にとってよい方向に働くことが分かります。

では、それが大病を患い長期の療養を必要とする患者さんの場合はどうでしょうか?

アドレナリンが長時間出続ける、あるいは 1日に何度もそれが繰り返されると、身体の機能を酷使することになります。

心拍と血圧が上がるということは血管が収縮しますので、血流は悪化することになり、全身の細胞に栄養が行き渡らなくなってしまうのです。

もう一つ注意したいのは、アドレナリンは血小板の働きを活発化するため、血液が固まりやすくなり、血液がドロドロの状態になります。

つまり、アドレナリンが毎日何度も分泌されると、血管の老化が加速し、心筋梗塞や脳卒中などの心血管系疾患になるリスクが高まるのです。

この理屈を知ると、どの患者さんもアドレナリンを出して病気と闘うことはしなくなるですが、人から教えて貰わないと自分では気が付けない身体の中の出来事です。

アドレナリン私達の身体に良くも悪くも働きますが、療養を行う現場ではたいてい悪い影響を人体に与えると思って頂いてよいでしょう。

アドレナリンが長期間出続けるのは身体によくないのか。。。

無理が利くのは若いうちだけです!

身体の変化を自覚しよう

普段の生活で気が付くことはまず無いと思いますが、アドレナリンは闘争心だけでなく、不安、恐怖、怒り、興奮という負の感情を抱いている時に分泌されています。

療養の場面では病気と闘うということがマイナスに作用し、病気と闘い続ければアドレナリンが分泌され続けるので、心臓血管系を中心に、様々な弊害を引き起こします。

根性論で動いている負の連鎖に陥りたいへんな事態になることもありますし、こういう理屈を知って患者さんが間違った選択をしている時に的確にアドバイスできる知識を治療家も持っておくべきです。

私は若い頃から身体を動かすことが好きで、そういった趣味をいくつか持ち休日を利用して楽しんでいました。

サッカー、スノーボード、テニスなど若い時にできるスポーツは苦しい中に楽しさがあり、安全に配慮して運動を行えば身体は健康になります。

しかし、30代半ばを過ぎた頃からそういった常識は通用しなくなり、今までと同じ運動をすることが大きなリスク要因になるのです。

私は身体機能は落ちてきたと感じた時にキッパリと激しい運動は辞めたのですが、その辺りを理解できずに頑張り過ぎてしまった私の仲間大けがを負ったりして結局運動ができない状況に追い込まれています。

中高年からの体調管理は若い時にようにはいきませんし、根性論で乗り越えられるのは若い時だけであり、身体の弱った患者さんは考え方を180度変えて長期の療養に臨まなければならないのです。

この辺りの理屈と自分の身体の変化を受け入れられない方はとても多く、自分は違うからと無理をして結局身体を悪くしてしまうのです。

歳だけは平等にとっていきますから、いつまでも若いつもりでいてはいけません!

年齢や病状が違う以上、その人に合った運動量のリハビリを選択する必要があります!

交感神系と副交感神経の作用とは

交感神経と副交感神経という言葉をご存じでしょうか?

人間は通常、昼は交感神経優位の状態にあり、夜は副交感神経優位の状態となっているのですが、普段の生活では神経の作用なんて意識しないですよね。

興奮・活動の神経交感神経であり、リラックス・回復の神経は副交感神経です。

身体は活発に動いた後はしっかり休ませてあげる必要があり、そのサイクルを無視して休む暇なく身体を酷使した場合は身体を悪くしてしまうこともあります。

交感神経心拍数、呼吸数、体温を上げ、私たちの元気で活発な活動を支えてくれるのですが、交感神経優位の状態がずっと続くと、身体は回復することが出来ず弱ってしまいます。

昼間に酷使した身体は何処かで癒さなければならず、傷つき疲れきった身体を回復させるのが副交感神経の役目です。

夜間の副交感神経の活躍が結果として私達の健康を維持する大事な要素となっているのです。

療養中はしっかり食べてしっかり眠るのが基本であり、関係ないとばかりに活動的に動いていると治る病気も治らないでしょう。

夜はよく眠り、栄養をしっかり摂って昼は活動的に動ければ健康は維持できそうですね!

アドレナリンや交感神経と副交感神経が人体に与える影響については知っておいて損はないでしょう!

まとめ

アドレナリンや交感神経・副交感神経の話は患者さんにしてあげると凄く喜ばれます。

そういう理屈が知りたいと大多の人が思っているのに、教えてくれる人が近くにいない場合が多いのですが、患者さんがそういった理屈を知ると、その後の療養生活やリハビリにたいする心構えがまったく変わってきます。

とはいえ、頑張らずにゆっくり自分のペースでリハビリしましょうという心構えなので適応することは容易いですよね。

40歳を過ぎた辺りからは気持ちを高ぶらせて状況の打開に取り組むのはやめた方がよく、心を平穏に保って身体の健康を維持しながら安全に体力と身体機能の回復を目指す必要があるでしょう。

病気になると心に余裕を持つことが難しくなりますが、余裕のなさが更なる悲劇を生むこともありますので、みなさんその辺りに気を付けて長期間の療養生活と向き合いましょう。

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