性格が大きく変わる、極端なマイペース型の前頭側頭型認知症

性格が大きく変わる、極端なマイペース型の前頭側頭型認知症

性格が大きく変わる認知症

認知症には様々な種類症状があります。

その中でも、前頭側頭型認知症は、行動の異常や人格の変化、言語障害がみられるので、関わり方がとても難しくなる認知症です。

その反面、記憶力などは維持されているので、生活面で自立しているように見え、それがさらに周りを混乱させる原因にもなります。

認知症は症状の進行を食い止めるためにも早期発見・早期治療が重要なのですが、性格の変化がみられるこのタイプの認知症介護者が辛い思いをしないためにもなるべく早めに病名を確定して、どのような症状が出るのか理解しておく必要があります。

どのような症状があり、どう対応すればよいかはキチンと理解しておいた方はよい疾患です。

ご家族

祖母が自己中で言動がキツくて困っているのよ!

まさし院長

いつもと様子が違うのであれば認知症を疑った方がよいでしょう!早めに病院に受診されることをお勧めします!

前頭葉と側頭葉に萎縮が起こる認知症

この病気は、名称のとおり前頭葉と側頭葉に萎縮が起こる認知症です。

前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉と側頭葉が萎縮し、血流が低下することによって、様々な症状が引き起こされる病気です。

前頭葉と側頭葉は脳の4割を占める重要な器官で、意志、思考、判断などの理性、感情や行動のコントロールなどを司る脳です。

  • 前頭葉は思考や感情の表現、判断をコントロールするため、人格や理性的な行動、社会性に大きく関ります。
  • 側頭葉は、言葉の理解、聴覚、味覚のほか、記憶や感情をつかさどります。

人が冷静に状況を判断し、行動できるのは前頭葉の働きによるものです。

前頭葉と側頭葉、どちらも大変重要な働きを担っているので、機能低下による影響は甚大です。

認知症で前頭葉、側頭葉が萎縮するのは、この部分の神経細胞にピック小体と呼ばれる特殊なタンパク質の固まりや TDP- 43というタンパク質がたまることが原因とされています。

以前はピック病と呼ばれていましたが、前頭にも側頭にもピック小体が存在しない人もいることがわかり、病変が現れる脳の部位の名称をとって前頭側頭型認知症と呼ばれるようになりました。

他の認知症と違い、2 0 1 5年、国の難病に指定されたので、治療費は公費で賄われます。

患者A

最近、思ったように喋れなくなってきたのはなぜ?

かえで

脳が萎縮し血流が低下したことが原因です!

性格が大きく変化する弊害

症状として特徴的なのは、性格が大きく変わつてしまうこと。

前頭葉が萎縮することて理性的な思考ができなくなり、自己中心的な行動をすることがあります。

自分のしていることは正しい、何か失敗すると人のせいにする、暴力を振るうなどの行動をとりますが全く悪気はありません。

単に「そうしたいからやっているだけ」であって、罪悪感もありません。

人によって症状の出方は様々でしょうけど、こうした変化と行動は関わる人を困惑させ、ケアにあたる人がとても苦労することになります。

実際に介護にあたる人は、患者さん独自の考えのもと、良く分からないところで「何でできないの!」「何で分からないの!」「私は知っている!あなたが間違っている!」と叱咤を受け、精神的にもとても苦痛を伴うことになります。

本人に悪気がないから余計に厄介です。

ご家族やケアマネージャーが最善の選択を提案しても、当の本人は我が道を行き断固として拒否しますので、患者さんに現在の状況を理解して納得してもらうのは至難の業です。

ゆづき

患者さんなりの理屈があって、わりと相手を説き伏せてしまうような持論を言われることも多いです。

まさし院長

筋が通ているよう通ていない、間違ってはいないけど「それでは誰かが迷惑しますよ。」と言いたくなる内容の話が多いです。

同じことを繰り返す情動行動

また毎日、同じ時間に同じことをしたがり、同じものを食べる、同じ服を着続ける(常動行動)といった症状もあります。

何で同じような行動をするのか、それから外れたことを提案したら拒否するのかはこの情動行動を理解すると患者さんの目線に立って対応できるのではないでしょうか。

しかし、何かいつもと違うことが起こったり、自分の意志がうまく伝わっていないと激しく怒り出すことがあり、その問題が解決しないとずっとまくし立てて怒っていることがあります。

その辺りの対応は気を付けないと介護者がとても嫌な思いをすることになりでしょう。

患者さんにとって、自分の意志をしっかり理解して思ったような行動をしてくれる人が信頼できる介護者なのでしょうね。

まさし院長

5月半ばに真冬の格好をして、「暑いけどなぜだろう?」と伺うたびに言っている光景をみたことがあります。「分厚い寝巻のせいなので衣替えをしたらどうですか?」と毎回のように話をしていました。

まるちゃん

認知症の方が何を考えているのか理解に苦しむの~

記憶力などは維持されている

認知症とはいっても、記憶力などは維持されているので、生活面で自立しているように見えます。

症状が進行するまでは、話をしていてもキチンと返事は返ってきますし、対話をする上では認知症の症状を感じることはありません。

しかし、口の周辺に麻痺が出てきて喋れないなどの症状が出てくると、会話をするのもとても大変になります。

そういった場合文字盤などで使用して意志の疎通をするのですが、その都度文字盤で会話をしていたら時間がいくらあっても足りません。

認知症とはいっても会話がきちんと成立するだけに、対応が大変になることもあります。

また、レビー小体型認知症と前頭側頭型認知症は、合併することもあるようです。

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