認知症が進行するとどうなる?自立した生活は可能なのか

認知症が進行するとどうなる?自立した生活は可能なのか

介護の必要性が高まる症状

認知症では症状が進行すると中核症状と周辺症状が起ってきます

中核症状には失認、失行、記憶障害、実行機能障害、失語などがあり、周辺症状には幻覚、徘徊、抑うつ、妄想、介護への抵抗、暴言・暴力などがあります。

これらの症状が出てくると自立した生活は行えなくなり、症状が進行するにつれて生活のほとんどに介護を必要とする状態になります。

中核症状と周辺症状がどんなものか知ると、その後の介護の対策が立てやすくなりますので、一通りの症状の概要を把握しておきましょう。

患者D

あなたは誰?私は今どこにいるの?

まさし院長

認知症特有の症状を知ることで、今後の対策が立てやすくなるでしょう。

中核症状が何かを知ろう

認知症の病状が進むと物忘れから派生して、今が何年の何月でどんな季節なのか、自分が何処にいるのか、人の顔も分からなくなってしまう見当識障害や失認などが起こってきます。

それだけではなく、失行と言われる、これまで当たり前にできていたことが次第にできなくなります。

着替えなど身だしなみを整えられない、物事の順番ややり方がわからない、お金の管理ができない、仕事や家事のやり方がわからない、などが失行の症状です。

失認、失行、見当識障害が起こると普段の生活に多大な支障がでるようになります。

さらに進行すると、失語と言われる聞いて理解する、話す、書く、読むといった言語機能が失われます。

コミュニケーションがいつものように取れなくなってしまうのは寂しいですが、認知症が進行すると起こる症状なのです。

食事や排せつ、入浴なども自立困難となり、生活のほとんどに介助が必要になります。

これらは、認知症に共通して現れる中核症状で、どの患者様にも起こりうることだと思ってください

症状の出方には個人差があり、認知症のタイプや、どんな治療をしているかによって症状の現れ方に違いがあります。

まるちゃん

どれも深刻な症状じゃの~

ゆづき

これでは自立した生活はできなくなりますね💦

中核症状と周辺症状の関係性

認知機能の低下によって中核症状は起こりますが、それだけではなく周辺症状と言われるものがみられるようになります。

厚生労働省の資料より抜粋

人間が人として生きていくうえで必要な機能は中核症状なのですが、生活をするうえで現実的な問題となってくるのは、中核症状より周辺症状の方なのです。

認知症の介護は大変でとても手がかかります。

介護する方も周辺症状がどういったものなのかを知って介護にあたる方が対策が立てやすいでしょう。

患者B

わしのお金がないぞ!お前が盗んだのか?

まさし院長

日々の介護をする中では周辺症状がネックになってくるでしょう。

周辺症状を知ろう

認知症進行し、物忘れ (記憶障害 )がひどいことを気に病んで、抑うつ状態になる人がいます。

この場合、物忘れが中核症状で、抑うつ状態がその周辺症状ということになります。

次に、見当識障害と徘徊の関係性をみていきましょう。

中核症状として、見当識障害が起こると自分のいる場所や帰る家がわからなくなり、結果として自宅に帰れず街を徘徊するという周辺症状と関連してくるのです。

ひと昔前、認知症が問題になり出したころは、徘徊が問題視されていましたが、最近はニュースを賑わずような事件もみかけなくなったので対策がキチンと取られているのではと思います。

アルツハイマー病の典型的な症状に「物盗られ妄想」があります。

この症状は介護する身内訪れるケアの人にたいして「私のサイフを盗んだな!返せ !」となじるのです。

「物盗られ妄想」では、お金、サイフ、通帳など、患者様は「盗られた」と怒り、関わる人を犯人扱いして責め立てます。

親しい人に対してほどこうした妄想は強くなります。

私も往診で患者様宅に伺った時に何度か経験したことがあり、疑われるのはあまり気分がよいものではありません。

その時は一人暮らしのご老人が犯人を確かめようと、家の中に小銭を置いてそのお金を誰かが取っていかないか観察している様子でした。

私が「こんな所にお金を置いていたら取られてしまいますよ!」「大事なお金はちゃんとしまっておいてください!」声掛けして帰ったのですが、後から考えると認知症の周辺症状が出ていたのだと気が付きました。

一説によるとこの症状は、自分が自分でなくなっていく不安から、患者が介護者に頼り、甘え、助けを求めて行っているのだといいます。

私のように外部から仕事で来ている人は気にしないのでよいのですが、献身的に介護をしているご家族にたいしても泥棒呼ばわりするのは介護者も精神的にキツイだろうと察します。

認知症が原因でそうなっていると頭で分かっていても、患者様との関係性が深いほどに介護者は辛い思いをするでしょう。

ひろと

「誰もあなたのお金を取りませんよ!」と説明しても理解してもらえないのはしんどいです💦

まさし院長

本人は真剣に犯人捜しを始めるし、周りの意見は聞かないのでアドバイス無意味と言えるでしょう。

まとめ

今は一人暮らしの高齢者も多くなってきており、認知症になってもしばらく気がつかれない場合も多いです。

認知症が進行すると自立した生活はできなくなります。

金銭的に余裕のある高齢者の場合は、一人で自宅で過ごす事に固執されることがあるのですが、何処で区切りをつけて人の目のある施設やサ高住に行くのかそのタイミングが大事なように思います。

また、介護をされるご家族認知症が確認されたら中核症状や周辺症状を理解して起こりうる事態を想定しながら患者様の介護にあたられた方がよいでしょう。

なぜ徘徊するのか、暴言・暴力を振るうのはなぜなのか、介護へ抵抗するのはなぜなのか、幻覚や妄想が起こっているが大丈夫なのか、抑うつはなぜ起こるのか、その謎は認知症の中核症状と周辺症状に当てはめていけば解決することと思います。

認知症ではそういう症状が出るのだと理解して介護にあたられた方が介護者の精神的な負担も減り、出ている症状にたいしても的確に対応できるのではないでしょうか。

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