喫煙が脊柱管狭窄症に影響するのか?タバコと椎間板の意外な関係

喫煙が脊柱管狭窄症に影響するのか?タバコと椎間板の意外な関係
喫煙で脊柱管狭窄症は悪化する?
脊柱管狭窄症の患者様と話をしていると、「喫煙すると脊柱管狭窄症は悪化するの?」という質問がよくあります。
まったく関係ないようで、実は大いに関連してきますので、喫煙をしている方はすぐにでもタバコを止められた方がよいでしょう。

なぜ禁煙しないといけないのか?
そこにはなぜ脊柱管狭窄症が悪化するのか明確な理由があり、禁煙と同時に体内から失われれてしまった物質を再び取り込むべく特定の食物を積極的に摂取する必要があります。
今回は、脊柱管狭窄症の患者様が禁煙をした方がよい理由について解説していこうと思います。

脊柱管狭窄症なんだがタバコを吸ってもよいかな?

脊柱管狭窄症の方は一刻も早く禁煙することをオススメします!
喫煙で老化する骨
まずは脊柱管狭窄症になる原因を考えてみましょう。
上記の「脊柱管の構造と狭窄症の成り立ち」をみて頂ければわかるように、脊柱管狭窄症を発症する要因になりやすいのが、老化による椎間板の変性です。
椎間板とは、背骨を構成している推骨と椎骨の問でクツションの役割を担っている軟骨組織のことです。
この椎問板の弾力性が失われると、椎骨どうしがこすれ合って骨棘 (トゲ )が形成され、これが脊柱管を狭めて神経を圧迫する原因になります。

骨も歳をとると老化するんじゃの~

椎間板や骨の変形を未然に防ぐ努力をしよう!
喫煙は老化を早める
近年の研究では、喫煙することで推間板の老化を早めて腰痛を悪化させることが分かり問題視されています。
では、喫煙するとなぜ椎間板の老化が早まるのでしょうか?
その答えはビタミンCにあり、椎間板の主成分はコラーゲンなのですが、これを体内で合成するにはビタミンCが欠かせません。

「じゃあビタミンCを積極的にとればよいだけじゃね?」と思うかもしれませんが、喫煙の習慣があると体内のビタミンCが激減するため、コラーゲンの合成が滞り椎間板を変性させます。
喫煙を重ねるほどに体内のビタミンCは失われてしまい、結果として椎間板や骨の老化が進行していまうのです。

喫煙はビタミンCの天敵なんですね💦

椎間板や骨の老化をさせたくないなら、禁煙してビタミンCを適度に摂取しましょう!
解決策は禁煙とビタミン接種
この負のサイクルから抜け出すためにも、脊柱管狭窄症の人は、一刻も早く禁煙を開始するとともに、ビタミンCを積極的に摂取するようにしてください。
ビタミンCを多く含む食べ物をランキング形式で書き出しましたので、ビタミンC接種の参考にしてみてください。
ビタミンCは果物や野菜にたくさんに含まれています。
栄養面を考えた時に食物から摂るのが一番ですが、忙しい人や偏食ぎみの方は、市販のビタミンCのサプリメントを購入して利用するとよいでしょう。
喫煙のもう一つの害悪は、体内にニコチンが入ると血管が収縮して筋肉や靭帯が硬直するので、腰痛を悪化させる原因になるということです。

脊椎管狭窄症の症状軽減には、禁煙が必須ということがわかりますよね。

ビタミンCだけ摂れば健康になれるのかな?

食事内容を一から見直して総合的な栄養バランスを考えて生活することが健康への近道です!
まとめ
喫煙が身体に悪影響を及ぼすことは言われなくても分かっていることと思いますが、脊柱管狭窄症の人は意識して禁煙をしないと結果として症状を悪化させてしまいます。
喫煙が至福の楽しみの人には申し訳ないのですが、タバコ吸い続けてご自身が70代~80代になった時のことを想像しても、ご病気をきっかけに禁煙を始めてそのままやめてしまうのが最善の判断だと思います。

たばこが原因の慢性閉塞性肺疾患「COPD」で苦しんでいる患者様などをみていると、長期間の喫煙は後々身体に深刻なダメージを与えることは想像するにたやすいですし、「脊柱管狭窄症になったから喫煙をやめないといけない。」とガックリくるのではなく、健康な身体つくりができるきっかけになったと思って脊柱管狭窄症の改善に取り組みましょう。
こういうのは身体からの警告でもあり、無視して喫煙を続けた場合には脊柱管狭窄症の悪化だけでなく、様々な災いが身体に降りかかってくると思っておいた方がよいです。