後期高齢者の「医療の特徴」と「生理学的特徴」について

少子高齢化の時代がやってきた

日本の人口ピラミッドの資料をを見ていると一番気になるのはやはり2025年でしょう。

みなさんも2025年問題という言葉を聞いたことはないですか?

2025年問題とは、戦後の第一次ベビーブーム(1947~1949年)に生まれたいわゆる「団塊の世代」が75歳を迎える2025年に、日本がさらなる「超高齢社会」に突入することで起きるとされている問題の総称を指します。

2025年には75歳以上の後期高齢者人口が、全人口の18%(2,180万人)になると予測されています。

1990年から2060年までの人口推計
日本の人口ピラミッドの変化

2025年問題は必ず起こるべく問題として政府も早くからその対策に乗り出しております。

また、2060年には、総人口は8674万人まで減少し、65歳以上は全人口の約40%になります。

大げさな言い方ではなく、世の中の半数近くが65歳以上になってしまうのです。。。

どちらかというと2025年物代より人口減少と65歳以上が全人口の約40%になることの方が大問題だと思うのですが、みなさんはどう思われますか?

少子化対策は後手後手に回りがちで、高齢者の増加に注目するのも大事ですが子供を増やす手立てを講じていかないと日本は貧乏になり、現役世代が高齢者を支える構図が成り立たなくなります。

そんな増え行く後期高齢者の医療の特徴と後期高齢者の生理学的特徴についても医療関係者はキチンと理解した上で対応していかねばなりませんので全体像をまとめてみました。

後期高齢者の医療の特徴

必要な医療はみんな違うからこそ難しい!

1.病気の完全治癒は容易ではなく、生活機能の向上に留まることが多い

病気は治れば一番よいですが、年齢を重ねるごとに完全治癒は難しくなります。

いつまでも健康にという願いは誰しも持つものですが、肉体的な老化の影響も考えなくてはなりません。

2.社会復帰を目指すことより生活復帰、生活機能向上が主目標となる

社会に出てバリバリ動けるのは若いうちだけです。

体力的な問題もありますので、地道に筋力と体力を取り戻す対策を取りましょう。

まずは日常生活がしっかり行なえることが大事ですし、その辺りの維持・改善が目標となるでしょう。

3.個人の多様性、個別性が著しいため個人の価値観が重視される

価値観は人それぞれですよね。

高齢者に触れあってみて思うことは、趣味やこだわりは多種多様ということです。

長年積み重ねてきた趣味をお持ちの方は高齢になっても意欲的です。

4.病院あるいは施設収容型の医療では限界があり、生活圏の中にまで入った包括的医療とケアが求められる

高齢者が多くなったとはいっても、超高齢化社会のピークはまだまだ先です。

病院や施設だけでなく、より多くの受け入れ先が必要になるでしょう。

5.医療・介護・福祉の連携なしにはあり得ない

高齢になればなる程に医療・介護・福祉の連携は重要度を増してくるでしょう。

第三者の目と手助けがないと高齢者の生活は成り立ちません。

6.社会状況に大きな影響を受ける

社会から守られるべき立場の高齢者は社会状況の影響をモロに受ける立場です。

今後の高齢者の処遇も社会状況次第でしょうね。

7.確立されたモデルがなく早急な結論が求められるが、新しい試みであるため実験的要素が強い

抱えている病気も状況も様々なので、今後も確立されたモデルは作りにくいでしょう。

試行錯誤の末によりよい医療になって欲しいと思う限りです。

頭のよい人の作った仕組みも、全員にピッタリくる訳ではないのですよね。

後期高齢者の生理学的特徴

年齢を重ねたからこその身体的な特徴が多いですね!

1.1人で多くの疾患を持っており、複数の疾患が慢性的に共存している

長く生きるということは、いろんな病気を抱えます。

身体は消耗品であり、慢性的な疾患を抱えるリスクは高まります。

その辺りはある程度受け入れて生活していくべきでしょう。

2.細胞内水分が少なく、水、電解質代謝異常を起こしやすい

身体のバランスを崩しやすいので注意しましょう。

3.同じ疾患であっても症状が非定型であることが多い

例えば脳梗塞後遺症いう病気を例にすると、脳の何処が詰まったかで症状の出方は様々です。

同じ病名でも、その症状は全く違うのは医療に携わっているとよく分かります。

4.慢性疾患が多く併存し、完全治癒が難しい

若年層であれば若さでカバーできることも、高齢になればそうはいきません。

特に慢性的な病気は完全治癒は望めないことが多く、現状を理解して上手く共存してく必要があります。

5.認知症が隠れていることがある

高齢者と会話をしていると、ご自身が認知症だと気がついていない人もみえます。

ご自身では気がついて居ないのですから、第三者が気がついてあげる必要があります。

6.薬物の体内動態が異なり、有害事象を発現しやすい

薬との相性も気にしていきたいですよね。

7.社会的・心理的な状態が疾患の経過・予後に影響を与えやすい

新型コロナ蔓延のこの時期は心理的なダメージも大きくなりがちです。

ストレスが予後に影響を与えることは想像に容易いです。

人生の終盤は抱えている病気と向き合い、ある程度はその状況を受け入れて行動する必要があります。

生活習慣病予防と介護予防

生活習慣病や介護はあらかじめ対策を練って予防に取り組む必要があります。

「私は足腰が強い方だから運動しなくても大丈夫。」「何の運動をしてよいやら分からない。」「リハビリは面倒だからやりたくない。」など運動をしない理由は人それぞれでしょう。

しかし高齢者が運動を怠っているとあっという間に筋力低下が進むので注意が必要です。

生活習慣病予防と介護予防
厚生労働省の資料より抜粋

これからどうなっていくのかご自身では分からなくても、専門家にはおおよその予測はついています。

筋肉は正直で、使わなければ衰えますが、うまく使えば筋力の維持と向上を見込めます。

長いこと医療に携わっているとフレイルの恐ろしさを目の当たりにします。

まだ余裕があるうちから、積極的に動く努力をすれば、大変な思いをした分だけ身体の健康を保てます。

もちろん無理は禁物ですが、頑張って運動して筋力低下を予防しましょう。

まとめ

2025年問題を知ったのは今から24年前でその頃はよく話に上がってきたものですが、もうすぐそこまで差し迫った問題になりそれ程騒がれなくなりました。

さすがにいろんな対策を国は実行しているので今の段階ではそれほどひっ迫したものにも感じませんが、団塊の世代が本格的に医療と介護を必要とし出すのはこれからなのでまだまだ要注意です。

1990年は1億2361万人だった総人口は、2060年には8674万人まで激減します。

少子高齢化対策をどうするのか、ずいぶん前から真剣に考えないといけない時代にきているように思いますが、楽しみが増えた現代では政府がいくら煽っても子育てに意欲を燃やす夫婦は少ないということなのでしょう。

未婚の男女が増えたり、2人の夫婦が1人の子供しか生まないのであれば、人口は減少の一途を辿るでしょう。

高齢者は病態も生理学的特徴を考えてもホントに多様で対策がとりずらいですよね。

年齢のわりには若々しい高齢者も多いですが、長生きになった分いろいろなご病気を抱えて生活する場合も多々出てきているのではないでしょうか。

今回はいつもと違う文章校正で臨んでおりますが、記事をまとめながらどれも大事なことだなとしみじみ感じながら文章を作っておりました。

どれだけ年齢を重ねてもご自身が歳をとった実感なんてあまり感じないでしょうから、周りが上手にサポートして手助けしていく必要がありますよね。

適材適所で必要なサポートとアドバイスが出来る環境作りがどなたにも必要といえるのではないでしょうか。

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