冷えは万病のもと、温罨法で血流改善

冷えは万病のもと

温罨法で血流改善

冷えはどんな時に感じる?

みなさんはどのような時に冷えを感じますか?

仕事柄、高齢者や難病の患者様と接していると、冬は外気温の低さで冷え、夏はクーラーで冷えている場合が多く、「寒いけど外の気温はどう?寒い?」と夏でも聞かれることがあります。

冬場は寒さ対策としてできるだけ暖かい恰好をして寝てみえるので温度管理はしやすいのですが、夏場はクーラーと氷枕で熱中症対策をするので「寒い、身体が冷えた。」と感じることが多いようです。

冬場は底冷えがして手足の末端が冷え、夏場はクーラーで寒気を感じるといったところでしょうか。

どんな時に温めるとよいのか

温罨法はその名の通り、冷えた部位を温めることです。

先ほど夏の冷え・冬の冷えの性質の違いについて解説しましたが、手足の末端が冷える冬場に温罨法をする機会が多いというのは何となくイメージがつきますよね。

夏場は暑さ対策や熱中症防止の観点からとことん冷やしているので、その冷えの解消法はクーラーを弱にしたり氷枕を外したりすることで調整できます。

温罨法を患者様が好まれるのは主に冬場で、寒さが厳しくなってきた頃に当院の方から温罨法の提案をすることもございます。

季節に関係なく温罨法が必要な疾患

訪問医療マッサージで往診に伺うと、脳梗塞後遺症や脳出血後遺症などで筋麻痺(きんまひ)や関節拘縮(かんせつこうしゅく)を起こし 筋肉が緊張状態にあったり、皮膚がつっぱったりしている方をよく見かけます。

そんな方々に当院では温罨法を行い筋肉の緊張が解れるように施術を致しております。

身体のバランスが崩れると患側に力を入れることは得意でも力を抜くことが苦手で、力を抜こうとすると逆に力が入ってしまうという患者様も多いように思います。

そこで、筋緊張を和らげる手法の一つとして温罨法があります。

硬くなっている筋肉を温めて血行をよくしリラックスさせる。

単純ですがとても効果的な手法でもあるのです。

皆さんもお風呂に入ってゆっくりすると全身の力が抜けて肩の力が抜けるという経験ってありますよね。

お風呂に入ると身体は温まりリラックス状態になりやすいのですが、今の介護制度では患者様は週に2回しかお風呂に入るチャンスがありません。

そんな方々に当院では温罨法を用いて患者様のお身体を温めております。

どのような器具で温める?

当院で温罨法を行う時には主に遠赤外線のホットパックを使用します。

訪問先のご自宅や施設に遠赤外線のホットパックを使う環境がない場合には、携帯用のホッカイロを代用品として利用することもあります。

貼るタイプのホッカイロの場合は温めたいところに張り付けられるので、以外と使い勝手が良かったりもします。

身体を温めたい場合、お金をかけて道具を購入する必要はありません。

ご自身で温罨法を行いたい場合はなるべくお金をかけないようにしましょう。

温罨法の器具一覧

〇遠赤外線ホットパック

〇湯タンポ

〇ホッカイロ

〇その他の高級温熱機 etc.

どれを使っても温めるということに関しては一緒のように思いますし、自分の意見としては大差ないと思います。

温めたい部分が温かくなり、リラックス出来ればどれでも良いと思っております。

温罨法の活用法

施術ではマッサージを行いながら必要な方には関節拘縮や筋麻痺などのケアも行います。

出来る限り運動やストレッチを取り入れて施術は行なっていくのですが、 思ったように筋肉の緊張が取れないことも多いのです。

そういう時に温罨法を行うことで、患者様がリラックスするきっかけになることもあります。

脳出血後遺症の A さんの場合

-施術例

〇四肢に筋麻痺や関節拘縮がありご自身で身動きを取ることができません。

〇1日中ベッドで寝てみえます。

〇四肢を意図的に動かさないと関節可動域が狭くなる恐れがあります。

退院後、四肢のマッサージや関節の運動、ストレッチを行って欲しいという要望を受けて当院では往診に伺う事になりました。

施術状況をレポート

施術では、硬くなっている筋肉に温罨法を行いながらマッサージを行います。

10分経過後、施術前と施術後の状態を比較してみました。

施術前は筋肉がガチガチに緊張しており、膝がほとんど曲がらないという状態でしたが、10分後には筋肉の緊張は解れ、それほど力を入れなくても屈曲⇔伸展運動ができるようになりました。(※ご自身では四肢を動かせませんので他動運動となります。)

下肢の施術のポイント

下肢が硬いと一見、股関節が固まっているように思いますが、そうではなくポイントは膝です。

膝の筋肉を解して力を抜かせると股関節も力が抜けて可動域が上がるようになります。

大腿部後面や膝裏などをゆっくり揉み解して行くのは大事なのですが、マッサージだけでは上手く力が抜けない事も多いです。

体が冷えるとあまり良いことは起こりませんよね。

温罨法で温めてあげると精神的にもリラックスできるのかなとも思います。

施術にはその手法との相性があるので、うまく力が抜ける人もいればそうでもない人もいます。

病状や症状にもよりますので個人差は当然あります。

色々な手法がある中で温罨法は総じて喜ばれますし、温めることで良い効果が生まれることが多いです。

時間内に最大限の効果をだす

施術時間が決まっている中、いかにして患者さんを楽にしてあげるのか。

筋肉の緊張を解きほぐしてあげるのか。

その辺りは鍼灸マッサージ師の腕の見せ所だと思います。

お手軽だけど効果てきめんな温罨法を同業者の方も一度試してみてはいかがでしょうか?

注意点

体を温めるのも良いのですが、やり過ぎは禁物です!

ホッカイロや湯たんぽなどで低温火傷の事故の事例を聞く事が時々あります。

低熱やけどは年齢関係なく長時間過度に温めた時に起こりますし、熱傷が進むまで気が付きにくいので健康な人でも十分に注意する必要があります。

温罨法の注意点

〇個人で身体を温める時は長時間行うと低熱やけど起こしてしまうことがあるので注意が必要です。

〇温めると逆効果の症状もありますので、温罨法を行う際は専門家の意見も参考にしましょう。

注意点をしっかり守って安全に身体を温めましょう。

自己判断は危険ですのでその辺りも意識して慎重に行って下さい。

まとめ

温罨法は使い方によっては低熱やけどを起こしますので取り扱いには十分注意しましょう。

私も冷え性なので底冷えのする冬場にホッカイロや湯たんぽに頼りたくなる気持ちはよく分かります。

高齢者やご病気を抱えて動く機会が少なくなると身体の冷えをより感じやすくなります。

当院では血行をよくする手段としてはマッサージと鍼の組み合わせを一番に推奨しておりますが、冬場の寒い時期などは温罨法を活用した方が冷えの症状に改善がみられます。

温罨法はその状況に適した処置を行う手段としてはとても重宝する手法ですし、手足が冷えて仕方ない患者様にはとても有効だといつも感じながら施術を致しております。

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