起立性低血圧の対策と改善策を知ろう!

起立性低血圧対策と改善策を知ろう!
寝たきりの方は要注意
患者様の往診に伺うとよくある症状の1つに起立性低血圧があります。
症状が軽い方は対策を立てやすく改善への道筋も立てやすいと思いますが、寝たきりで動けない方に起こる起立性低血圧は深刻で日常生活ではより注意が必要となります。
起立性低血圧でお困りの患者様はけっこう多いので、その対策と改善策についてまとめました。

注意事項を把握して対策を立てていきましょう!
起立性低血圧とは
血液が心臓に戻る仕組み
起立性低血圧では、横になったり座った状態から上体を起こした時、重力の影響で体の中の『血液』が下半身に下がってきます。
正常な場合は立ち上がった際に自律神経がセンサーの役割となり『血液が下に流れる』という情報を、素早く各神経に伝え下半身の血管を収縮させ、下半身に流れて来る血液を上へ押し上げ心臓へ血液が戻るという仕組みです。
起立性低血圧では自律神経の働きが上手く機能しておらず、下半身の血管の収縮がうまくいきません。
立ち上がった際、心臓へ戻る血液が減少するので心拍出量(心臓から体へ送る血液)が減ってしまいます。
脳への血流も減少してしまう為、静脈の血流が損なわれ心拍出量・動脈血圧が低下します。
重力によって血液が下半身に溜まったままになり、立ち上がった際、心臓や脳に血流を上げる事が出来ず起立性低血圧の症状が現れます。
こうやって起立性低血圧が起こる過程をみていると、自律神経の働きを正常に戻すことが大事なことが分かります。

血液の流れは自律神経が重要な役割を担っています。
症状
起立性低血圧の症状は多岐にわたります。
その特性を知った上で対策をとっていきましょう。
症状は多岐に渡します。
大事なのは無理をせず、正しい対処法を早急にすることです。
慌てずに手早く的確に対処しましょう。
生活習慣を改善して起立性低血圧を防ごう
生活活習慣を改善して起立性低血圧を防ぐよう努力しましょう。
なかなか思ったように改善しないのが起立性低血圧です。
できる事からコツコツとこなしていきましょう。
投薬治療
投薬治療については、【神経内科】や【循環器科】で医師に相談する事をお勧めします。
相談する医療機関と症状
かかりつけ医に相談…糖尿病を患っている、高血圧があり降圧薬や利尿薬を服用している、薬をたくさん内服している場合。
循環器内科を受診…心臓の病気、動悸、不整脈がある。
脳神経内科を受診…認知症、手足に痺れがある、動作が遅い、歩行障害がある、便秘、尿を出しにくいなどの症状がある場合。
突然の胸の痛みを感じたり、息をするのが困難と感じた場合には救急車を呼びましょう。
リハビリ・マッサージ
理学療法による下半身の筋力増強や、マッサージによるリハビリも有効です。
実際に身体を動かして体調を調整する事も重要です。
身体を動かさない・動かせない事で起こる体調不良は運動やリハビリが重要です。
長期間の寝たきり生活では関節拘縮を起こしてしまう事もしばしばあります。
症状の改善には自律神経の働きをを調整するという意味でも鍼灸マッサージは有効な手段といえます。
効率的に安全に施術を行うには、専門家の意見を聞きながら運動を進めていくと良いのではと思います。
まとめ
訪問医療マッサージを行っていると起立性低血圧の可能性のある患者様には常に注意を払わなくてはいけません。
起立性低血圧は厄介な病気だなといつも思います。
年齢の若い方や大きな病気をされていない方にはその改善に向けて全力で頑張って欲しいと思うのですが、大病をわずらい寝たきりになってからの起立性低血圧の場合は長期間の臥床状態ゆえになったという過程の患者様が多いのでその改善は難しく、それを考慮した適切な対処が必要となります。
介護や医療に関わるスタッフも寝たきりの患者様につては常に起立性低血圧に気を配らないといけませんよね。
自律神経の乱れに鍼灸マッサージは効果がありますので、当院が関わることで少しでも患者様の症状が楽になればと思いながら施術をしております。